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インターネット中毒患者の告白 【ビッグ・スリー】

一度、会社の副社長相手にインターネットの講義をしたことがある。ゆったりしたレザーの回転椅子から、副社長氏はアメリカ・オンラインにダイヤルしてEメールを読む。と、そこへ電話があって講義は中断された。おっさんは重役用デスクパッドとワイアード誌を超えて手を伸ばし、受話器を取って、ニヤリと笑い、社長氏に向かって言ったのだ。「なあ、俺が今何やってるかわかるかい。インターネットでサーフィンしてるんだぜ」彼はわたしのほうを向いた。「これがサイバーパンクだよなあ」
わたしはまばたきし、必死で笑いを抑えこもうとし、それからプランBに変更して中学校時代には実に役だってくれた万能の咳の発作を起こすことにした。電話がおわって、やんわりとたしなめてあげた。「たいへん申し上げにくいのですが、アメリカ・オンラインにはサイバーパンクはあまりいないと思われます」彼のためなのだ。こういうのを許してはならない。大手商用BBSも、ディスカウント・ショッピング・クラブとかフォードのトーラス・ステーション・ワゴンとかと同じで、役に立つ場面はある。だけど”サイバーパンクの名詞”はちょっと無理だ。コンピュサーブ、アメリカ・オンライン、それに神よ許したまえプロディジーと言った名前を聞くと、インターネット仲間は、目をくるくる回し歯をキリキリ言わせる(ただし、AOLは地位を勝ち得つつあるが)。ここでは、ビッグ・スリーとはアメリカのメインストリームをかの”情報スーパーハイウェイ”に乗せようとする大企業を意味するのだ。

註:1995年の本。
<「インターネット中毒患者の告白」P.205 J.C.ハーツ:著 大森望・柳下毅一郎:訳>
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