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ウワサのMySpace(ソフトバンク) #6

◆mixiに勝つ?

世界最大のSNSであるMySpaceは、はたして国内最大のSNSであるmixiを超える人気を集めることができるか?皆が注目しているはずだが、mixi支持派とMySpace支持派のコメントを紹介しよう。

MySpace上陸しても、mixiには勝てない4つの理由
http://kyounosinbun.cocolog-nifty.com/syasetu/2006/11/myspacemixi_f9ec.html

1.JASRACが日本にあるから
2.自由度が高すぎるサービスは日本ではあまりうけない
3.音楽ならmixiもすぐに対抗サービスが打てる
4.SNSは、国民性にあったものでないと広まらない

なかなか説得力のある内容だ。特に「SNSは、国民性にあったものでないと広まらない」という点は全く同感。MySpaceのバタ臭いテイストを好む人々はマジョリティではないと思う。

MySpaceがmixiを喰ってしまう方策
http://kaizawa.jugem.jp/?eid=258

極めて単純で、『myspaceにログインすれば、mixiのマイミク日記やコミュニティなどの更新情報がすべてわかるコンテンツアゲリゲーションの仕組みを実装してしまう』という、myspaceがmixiのサービスを包含してしまうような構造をつくってしまえば良いような。

ちょっと緩い論旨で、説得力に欠ける。(苦笑)しかし、mixiに替わるものに期待している気持ちはわからなくもない。
おそらく、MySpaceのポジショニングとしては、mixiを競合と考えるのではなく、SNSに限らず他のBlogサービスも含めた中でのオリジナリティを打ち出していくべきだと思う。
自由度の高いカスタマイズと音源や画像のマッシュアップぶりを喜ぶ層は確実に(多数ではないが)いるわけで、そこを深堀りしてマーケティングしていくことが強みになるだろう。


◆エンタメ系の著作権保護

MySpace、著作権者保護の方向へ
http://jp.techcrunch.com/archives/myspace-moves-to-protect-copyright-holders/

著作権物、特に音楽はソーシャル・ネットワーク成功のカギを握っている。MySpaceには300万以上のバンドがページを持っていて、今や MySpaceでのプレゼンスがバンドとして事実上の必須条件になっている。
競合のBeboも、スタートから1年ですでに30万以上のバントが利用していると最近発表した。

JASRACと調整中といわれるMySpace Japanだが、本国ではGracenoteとの提携を発表。

MYSPACE IMPLEMENTS UNAUTHORIZED COPYRIGHTED MUSIC CONTENT FILTERING SYSTEM
http://www.gracenote.com/gn_japan/corporate/press/article.html/date=2006103000

Utilizing Gracenote's MusicID™ audio fingerprinting technology and Global Media Database, MySpace will review all music audio recordings uploaded by community members to their profiles. The technology enables MySpace to identify copyrighted music audio recordings in the Global Media Database for designated rights holders, allowing MySpace to block the uploading of such works.

Gracenoteの"MusicID”という楽曲識別技術とGlobal Mediaデータベースを使って、MySpaceのメンバーページにある著作権侵害の音楽ファイルを見つけて、公開されるのを防いでいく。MySpaceは、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づく削除通知に応じるのは無論、こうした技術的対応を整備していくことで、著作権保護に関してさらに前向きな姿勢を示したことになる。YouTube同様、こうした姿勢は今後のブランディング及びリスク回避の観点からも重要だ。
こうした動きをふまえて、日本国内でのJASRACとの交渉結果がどのような展開になるのか?興味深い。MySpaceがブレイクスルーをもたらすことに期待したい。


◆グローバルだけど日本では?

Rupert Murdochは、提携発表の記者会見の席上で、ソフトバンクについて「グローバルサイトのローカライズにも成功している」とコメントしたようだが、そもそもYahoo! Japanはローカライズというよりも半ば純国産品の感もある。
JVビジネスに関して、これまでソフトバンクが成功した事例はあまりないだろう。
そういう意味では、今回のソフトバンクとMySpaceの提携は、双方にとって利害は一致しているが、成功シナリオが今ひとつ見えてこない。やはり、モバイル・サイト次第というテスト・マーケティングの印象は拭えない。

MySpaceの巨大さは、サーバ・レスポンスの不安定さからも推察できる。(苦笑)
まだ日本版サービス用のチューンアップができていない、ということもあると思うが、これだけ大規模なコミュニティが画像や音楽をふんだんに使っているのだから、膨大なデータ・トランザクションだろう。
しかし、ユーザビリティにおいてサクサク感がないと、なかなか利用層は厚くならない。
(mixiが成功した要因のひとつは、急激なユーザー数増加にも関わらずDBシステムの拡張・運用を安定継続できたからだ。)

さて、十年近く前にAOLが日本に進出した際に、「黒船来襲?危うしニフティ」などという記事もあったと思うが、今回はどうだろう?
グローバル(といっても英語圏中心だろうが)なSNSサービスは、はたして日本ではどこまで健闘できるだろうか?

ネットビジネスに限らず一般論としていえば、米国最大の○○が日本国内でも最大になった事例は、ほとんどないのだから。


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